日本アニメの原点
今月はハリウッド版鉄腕アトムの公開があります
先日NHKでやっていたドキュメンタリー番組「日本とアメリカ」
でその制作現場が特集されていました。
アメリカは徹底的な商業主義でキャラクターデザインをアメリカうけさせるように、
大人っぽいアトムを最初に提案。
承認権を持ち、著作権を管理する日本側は、アトム本来の子供っぽさを強調し、
今回のデザインはお互いの妥協点を一致させたものになります。
アメリカ側はハリウッドでうける⇒世界中でうけるという認識でいて、
日本側も今後世界展開をしてくためのノウハウとして、
彼らのマーケティングを理解してのGOサインとなったようです。
この番組を見ていて、
すごく関心を持った部分があります(^~^)
それは、手塚治虫が考案した日本アニメの原型となる手法です。
彼はディズニーアニメに憧れ、漫画/アニメの世界に入りました。
ディズニーが作るアニメは、
1秒24コマのフルアニメーション。
今でもそうですが、アメリカのアニメは"動き"を大事にします。
しかし、日本で初めてアニメ放映された鉄腕アトムは、
フルアニメーションの3分の1コマ以下。
これには、毎週のテレビ放送という縛りがあり、
作業量の負担軽減のために仕方がないことでした。
ただ、この縛りと漫画からのノウハウで、
日本アニメは独特の進化をしていきます。
コマ数が少ないので、
1枚の絵をアップしたり、楽しい/暗い雰囲気を絵全体に漂わせたり、
キャラクターの感情表現を豊かにしました。
日本のアニメは"ストーリー"を大事にします。
これが手塚治虫が考案した、ストーリー漫画です。
また、作業負担軽減で大量生産が可能になり、
ストーリーに磨きがかかって、多くのテーマで生産されるようになりました。
このときから今まで、日本アニメのほぼ全てはこの手法で描かれ、
日本のアニメは飛躍していきます。
今アメリカの子供達はみんな、ポケモンやナルトが大好きで、
本家ディズニーも困っているのでしょう。
今まではテレビ東京で、今月からはテレビ朝日で、
ディズニーアニメ「スティッチ」は、絵/ストーリー等全てを日本で制作しています。
手塚治虫、偉大なり。